Mini Simmons Diamond Quad

『Mini Simmons Diamond Quad 5’4”』Write by “Salt Man” 初めて「Quad」に魅せられてから今までの約6年余り、その間一度も浮気もせずに、ただひたすら「Quad」を乗り込んできた私が今回セレクトしたボードは、ずばり「Mini Simmons Diamond Quad ミニシモンズ‧ダイアモンド‧クワッド」。 まぁね…ここ10年近く、いわゆる普通のショートボードタイプには、いっさい魅力を感じなくなってしまっているような天の邪鬼で変態な(良い意味でね!)おっさんの私にとって、運命の出逢いというよりも、まさに来るべくして来たというべき出逢いなのだと想っています。 はっきり言って、海で見掛ける大多数のサーファー達と比べ、限りなくヘビー級に近いミドル級程の体重がある私。乗れるボートが限られているのも確かな事実。 かといって、浮力ばかりが目立ち、動きが鈍くなるのも嫌だし、それより何よりまだまだバシバシリップかまして、ズバッと波をえぐるようなターンもかましたい!ってのが根幹にあるため、本当はとっくに欲しかったけれど、昨年中の1年間は様子見しながら、Mini Simmonsが欲しい欲求をぐっと我慢していたのが正直な心情でもあるのです(家族に何言われるかわからないって理由もデッカイのですが…)。 そんな私が我慢に耐え切れず、やっと手にすることができたMini Simmons様・・・。 乗れます。乗れますよ!ものすごく!!出来ます、リップ!えぐれます、フェイス!いやぁ楽しい。ほんとに楽しいっ! で、楽しい楽しいばかり書いては、何も皆さんの参考にならないと思うので、私なりに今まで乗っていたボードと比べながら、その楽しい秘密を少し考えてみましょう。 先ずは誰もが一度は二度見してしまうだろうそのアウトライン。 私は今までラウンドノーズタイプのボードに乗っていたことがありますが、それよりも全然ありますノーズ幅。極端に言えば、本来あるべきノーズエリアをセンターラインにくい込むくらいの位置からぶった切ってしまったくらいのデザイン。そして今まで乗ったどのボードよりも大幅に広いテールエンド。だから真上から見るとノーズエリアからテールにかけてのストレートラインの長いこと長いこと。 これは乗ってみればわかりますが、テイクオフからのスピードの加速度が段違いで速いのはこのストレートラインのおかげだと思います。 事実、サイズが頭前後の掘れた早い波で、他のサーファーがテイクオフに苦戦を強いられている状況の中、私はただの一度もパーリングせず、普通に波をキャッチ出来ていたときは、ものすごく爽快な気分になりましたね。ほんと。 よくよく考えてみると、このアウトラインのデザインは、実は失速の原因となる余計なカーブを全て省き、ただ波に乗るためのシンプルさを追求した結果から生まれた、素晴らしいデザインであると言えるのではないのでしょうか? そして次はJon Wegener先生のMini Simmonsが持つ素材の秘密です。 私自身も、そして私のサーファー仲間の誰もが驚くその見た目にそぐわないボードの軽いこと。軽いこと。 しかもストリンガーさえないその軽さは、従来のポリエスターボードとは比べようもないくらいの軽量感で、その軽さからくる浮力は私にとって夢のボードのごとくありがたいものであり、いわゆる「上がり」が速く、「返し」も速く、おまけに安定感もありとくれば、ある程度のスキルを持ったサーファーであれば、まるで「無敵」になった気がするほどの感覚を与えてくれるのではないでしょうか? EPS、エポキシ、ノーストリンガー…。まるで三種の神器のようなこの組み合わせとMini Simmons、全く侮れません!素晴らしきコラボレーションです。 それともう一つ、特筆すべきデザイン特性としては、テールデザインがダイヤモンドテールとなっていることも触れておきます。 まるでホームベースのように幅の広いテールエンド。ここにダイヤモンドテールを起用したことにより、あくまで私の個人的な「Quad」フリークの意見として、涙もんの喜びがありました・・・。 「Quad」はその推進力の速さと、波にへばり付くような食い付きの良さが特徴なのですが、ことクイックなターンのキッカケのし易さは、やはりスラスターやトライフィンには敵わない部分があるのも確かです。 がしかし、このダイヤモンドテールというのは、「Quad」との相性が抜群で、「Quad」の操作性を更に2段階くらい向上させてくれているのではと感じたほどです・・・ 1950年代、故ボブ・シモンズ氏によって確立されたその優れたサーフボードデザインは、氏の亡くなった後に偶然のような形で発見され、長い年月を経て、また再び現代の私たちのもとにその姿を現してくれました。 まるで時空の波によって現代に現れたような、その不思議なサーフボードデザインは、とても優れたデザイン性と素晴らしい表現力をもって瞬く間に世界中のサーフフリーク達に伝わり、そして私もまた、その恩恵を授かった者の一人となりました・・・。 これもひとえに、Jon Wegener先生と直人プロが結ぶ縁があり、そしてその縁に、私も運よく結ばれたおかげなのです。 サーフィンとは不思議なもので、普通に生活していてはほぼ出逢うことのないような奇跡的な出来事を、ただただ謙虚にサーフィンを続けているだけで、幾度となく体験できてしまいます。 しかしその出来事も、必ず誰かとの繋がりがあってこそ、初めてめぐり逢うものだと私は確信しています。 今回もこうして奇跡的に現代に蘇ったシモンズに出逢い、そして子供のように、大いに海で楽しませてもらっている想いは私にとって、偶然なのでしょうか?それとも必然だったのでしょうか?・・・ そんな不思議な想いをも与えてくれる「Mini Simmons Diamond Quad」・・・ その不思議なサーフボードの表現力の幅はまだまだ未知数で、小さい波でも、ある程度サイズのある波でも、私に新たな感性を与えて続けてくれています。 リップしても好し、カーヴしても好し、時にはまったりゆったり乗るのも好し・・・。 その存在理由にはとてもロマンチックな歴史や魅力があり、そして更にJon Wegener先生の素晴らしい技術が融合された「Mini Simmons Diamond Quad」は、なんと贅沢で楽しい時間を私に与えてくれるのでしょうか。[…]